2007年10月04日

一世と二世の愛国心の差

米国から

 今季のプロ野球は日米ともにまれに見る接戦で盛り上がり、両国ともに史上最高の年間観戦者総数を記録した。プレーオフ進出を狙う上位三位のチームが日本のセ・パ両リーグで最後まで小差で首位争いを行い、米メジャーリーグでもナショナルリーグのワイルドカード(地区リーグ二位の最高勝率チーム)争いは最終戦までもつれ込んだ。

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 野球ファンからすればプレーオフ進出に最後まで望みが託されるならば、応援にも熱が入ろうというもの。記者もインターネットで常時、日本のプロ野球と米メジャーリーグの動向をチェックするのが日課となった。

 今季はマリナーズのイチロー、城島、ヤンキースの松井秀喜に加え、ボストン・レッドソックスの松坂、岡島両投手、抑えとして不動の位置を確立したドジャースの斎藤、復活を遂げたロッキーズの松井稼頭央など、日本人の気持ちを熱くした。

 ところが米国生まれのわが家の子供たちには、こうした父親の気持ちが理解できないらしい。日本人だからというだけでは、そんなに熱くなれないのだ。一世と二世の愛国心の違いを痛感したのは、初めての野球のワールドカップが米国で行われた時のことだ。二重国籍だとしても子供も当然日本の代表チームを応援するかと思ったが、どちらかというと米国チームを応援する様子だった。家庭言語は日本語であり、子供たちも日本のアニメのファン。しかし、そういう環境にあったとしても本人たちは「アメリカ人」という意識の方が強いらしい。

 真珠湾攻撃後、収容所に入れられた日系人は、米国と日本のどちらに忠誠を尽くすかの「踏み絵」を突き付けられた。多くの一世が躊躇(ちゅうちょ)する中で、二世は米国を選び、米軍に続々と志願、欧州戦線で大活躍した。一世と二世の愛国心の差は、今も昔も変わっていない。

(M)

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