2007年11月01日

災害報道

米国から

 南カリフォルニアで二十二カ所で同時多発的に発生した山火事は、ハリケーン「カトリーナ」以来の大規模災害となり、連日新聞、テレビのトップニュースとなったが、このところ報道の姿勢に変化が出始めている。

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 「カトリーナ」では市、州、連邦政府の足並みが乱れ、何日も救援物資が届かない不手際が生じ、連邦緊急事態管理局(FEMA)の局長が更迭される事態になった。失態を繰り返すまいとしたブッシュ大統領は、シュワルツェネッガー州知事の要請を受けて、火災発生から二日後の二十三日に非常事態を宣言、二十四日には山火事を「大規模災害」に指定。二十五日には自らも州知事と被災地を見舞い、支援を確約するなど、「カトリーナ」の時とは際立った素早い対応を見せた。

 マスコミもこうした対応を好意的に報道し、避難所に用意された十分な救援物資、ボランティアの活躍する様子などが紹介された。

 ところが、消防隊員が記者を装って、消防の責任者にFEMAの活躍についてのコメントを引き出すよう「やらせ」を行ったことが発覚し、ワシントン・ポスト紙などが報じたことで、風向きが変わった。「消防隊は山火事を放置し、燃えるがままにさせた」「十分な消火隊が投入されなかった」などネガティブな報道が次々に出てくるようになったのだ。

 乾燥した熱風が吹き付ける季節風「サンタアナ」による火災は毎年のことだが、今回のように同時多発的に起き、しかも強風にあおられると、対応が難しい。ある被災者は「消防隊と航空機がやってきたが、彼らはすぐ帰ってしまった」と不満をぶちまけた。火の回りが速く、消火作業が無理とみた場合は、消防隊も放置せざるを得ない場合があるが、被災者の感情を重視するか、消火隊の判断を重視するか、報道の風向きは「サンタアナ」同様に厄介なものだ。

(M)

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