2007年12月06日

こばんざめ選挙

タイから

 頭の上部の小判状の大きな吸盤で、カジキなどの大型魚類に吸い付いて、餌のおこぼれを食べて暮らすコバンザメがいる。サメとは名ばかりで、実はスズキ科だ。大型魚のそばは、他の魚に襲われるリスクも少ないことから、コバンザメにとってカジキは食料を配給してくれるパトロンであるだけでなく、ボディーガードでもある。

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 さて今月二十三日に総選挙の投票日を迎えるタイでは、奇妙な政党活動が目を引いている。今回の総選挙の焦点は、軍のクーデターで下野させられたタクシン前首相が影響力を持つ国民の力党と旧野党のどちらが勝利するかというものだ。

 奇妙な政党運動というのは、旧野党の民主党との連立政権を狙うプア・ペンディン党などが国民の力党の地盤である北部や東北部で、国民の力党と似たバラまき型の公約を乱発したり、一部の政党はタクシン前首相の写真を使用してまで、集票活動に余念がない。

 いわば国民の力党の地盤で、一部旧野党は正面からの戦いを避け、タクシン前首相の威を借りたこばんざめ選挙とも言える姑息(こそく)な手段に出ているのだ。

 しかも、これらの旧野党は単に議席確保が目的だけでなく、国民の力党の友党であるかのように見せ掛け住民を煙(けむ)に巻いた上で、最終的に民主党と連立して次期政権の一角を占めようとしているのだ。

 南国ではコバンザメを使ったウミガメ漁がある。ウミガメの近くで尾にロープをつないだコバンザメを放つと、コバンザメは矢のように飛んでウミガメの腹にくっつき、ロープを手繰ってウミガメを捕獲するというものだ。

 旧野党のこばんざめ選挙で、最終的に国民の力党をねじ伏せるウミガメ漁の最終章を見ることになるのかどうか、ふたを開けてみなければ分からない選挙のドラマが気に掛かる。

(T)

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sekai_no_1 at 08:35│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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