2007年12月14日

ありふれた事件

フィリピンから

 先日マニラ首都圏のマカティ市で反乱将校が政権打倒を訴え高級ホテルを占拠する事件があった。この国ではこういう事件はたびたび起こるので、現場の反応も冷静だった。

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 以前もこういう事件に出くわしたが、今回もロビーで反乱兵士と談笑する報道関係者の姿も見られるなど、相変わらず緊張感は感じられない。

 警察の対応もおっとりしたもので、事件発生から数時間が経過してもホテルへの出入りはできたし、ロビーには反乱兵と一緒に多くの宿泊客も残っていた。

 ホテル内の報道陣に退去を命じた警察関係者が反乱兵に追い出されたときは、一部の報道関係者から歓声が上がるなどお祭り騒ぎのような雰囲気すらあった。

 それでも国軍が装甲車を引っ張り出して銃撃を始めたときは、まだホテル内に報道陣が残っていたこともあり、さすがに現場にも緊張が走った。しかし銃撃にも慣れてくると銃声を花火に見立てて「メリークリスマス!」などと叫ぶやからもいて力が抜けた。

 結果的に反乱グループは占拠からたった約六時間で投降。あっけない幕切れとなった。反乱兵が反撃しなかったこともあり、死傷者が出なかったのは不幸中の幸いだった。

 こちらに長く住む外国人からは占拠事件による治安悪化よりも、むしろ計画性のまったく感じられない反乱将校に対する酷評が多い。こんなくだらない事件で、またフィリピンの評判が下がるのかという失望も聞かれた。

 今回の事件で一番迷惑を被ったのは間違いなくホテルと宿泊客だろう。クリスマスの書き入れ時にロビーに装甲車が突入したのだ。それでも、こういう事件がたびたび起こるお国柄か対応も迅速で、事件から四日後には営業を再開していたのは関心した。

(F)

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sekai_no_1 at 09:11│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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