2008年01月31日

黒人票と大統領選挙

米国から

 今や米大統領選予備選挙たけなわ。話題を集めているのは、民主党のバラク・オバマ上院議員とヒラリー・クリントン上院議員の二強対決。いずれかが民主党の大統領候補に指名されれば、米国史上初めての黒人もしくは女性の大統領誕生への期待が高まる。

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 注目されるのは、黒人票の取り込み。クリントン候補は黒人の間で人気がある前大統領の夫のバックアップを得て、積極的に黒人教会の集まりに参加。

 一方のオバマ候補も、シカゴの黒人教会の牧師を精神的指導者と仰ぎ、自らの信仰を堂々と告白。しかし、この黒人牧師が、反ユダヤ人的思想傾向を持つネーション・オブ・イスラムの指導者ファラカン師をたたえる表彰式を主催したことで、クリントン陣営はすかさず攻撃。逆にオバマ陣営は、クリントン候補が人権運動指導者の故マーティン・ルーサー・キング牧師の成果は、ジョンソン大統領(当時)が公民権法に署名したことで確立されたと発言したことをとらえ、キング牧師の名誉を損なうものとして非難を展開。

 選挙戦の熱波はいろんなところに現れている。先ごろロサンゼルスのホテルで行われた米聖職者指導者会議(ACLC)という超教派の全米会議も例外ではなかった。神の愛を中心にして人種、教派の壁を超えて平和を実現するのが会議の趣旨だが、黒人牧師の中には、公然とオバマ候補支持を訴える者も。参加者からは懸念の声も聞かれた。

 ACLCを含め超宗派の諸団体が、民主党と共和党の大会が開かれる直前の八月二十四日に、ワシントンDCで大規模な大会を行う予定だ。その時までには党の候補者がさらに絞られる。この熱戦が、人種や宗教の対立を超えて、米国らしいフェアなものであってほしいと願わずにはおられない。

(M)

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