2008年03月28日

大使館の監視カメラ

ウィーンから

 ウィーン市十四区の北朝鮮大使館の写真掲示板にあったサッカーの神様ペレ氏が二〇〇三年二月四日、金正日労働党総書記に贈った署名入りのサッカー・ボールの写真を撮ろうと思い、大使館に出掛けた。幸い写真はまだ掲示されていたので、早速、デジカメで撮影した。すると、大使館の門が開き、ヒョン・ヨンマン参事官が顔を出して来た。

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 「何を撮影したのか」と聞くので、「ペレ氏の署名入りボールの写真を記念に撮影しただけですよ」と説明し、「ペレ氏が平壌を訪問し、金総書記と会見した、という話を聞いたことがありますか」と逆に質問した。

 参事官は「私は聞いたことがないね」と述べ、「まあ、いいか」と言って戻って行った。

 写真を撮っていることがどうして分かったのかと周辺を見回すと、小型監視カメラが掲示板の横の窓の上に設置されていた。この監視カメラが大使館前の路上をうろついていた記者をキャッチしたわけだ。二週間前にはなかったから、最近、設置したことになる。

 後日、知人の北朝鮮外交官に「最近、大使館に監視カメラを設置されましたね」と聞くと、外交官は「ああ、そうだ。どこの大使館でも設置しているだろう」と言う。そこで、「大使館は最近、内部が見えないように門を完全に閉鎖するなど、安全問題にかなり腐心されていますね」と、少々皮肉を込めて言うと、外交官は嫌な顔をして「そうだ。それが問題かね」と答えた。

 人間が窮地に陥った場合、開き直って攻勢に出るか、外部との交渉を断ち孤立するか、の二通りの対応が考えられる。

 北朝鮮の場合、十年前までは大使館のブザーを押せば、戸が開き、館内に足を踏み入れることはできた。ここ数年間で、ウィーンの北朝鮮大使館は一層閉鎖的になってきた。

(O)

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sekai_no_1 at 08:16│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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