2008年04月11日

イスラム教文化の中心

シリアにて

 シリアの首都ダマスカスは古代から東西交流の拠点として栄えたが、六六一年、イスラム教発祥の地メッカのクライシュ族の名門ウマイヤ家のムアーウィヤ一世がダマスカスを首都とするイスラム王朝(ウマイヤ王朝)を開いたことから、繁栄が加速された。

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 シリア在住の友人が真っ先に案内してくれたのがウマイヤ・モスク(礼拝所)だ。友人の話では、当初はキリスト教徒とイスラム教徒が、この教会で一緒に礼拝を行っていたという。イスラム教徒が増えるに従って両者が協議、イスラム教徒側が四つのキリスト教会を別に建てることを条件に、キリスト教会側はこの教会をイスラム教側に委譲、現在に至っているようだ。

 面白いのは、モスクの中には、イエスに洗礼を授けた洗礼ヨハネの墓やキリスト教会の尖塔部分が大切に保管されていることだ。

 シリアの人々は、「アラブの文化、およびイスラムの文化はダマスカスが中心だ」と誇る。確かに、イスラム教スンニ派はこの王朝から始まり、それに対し預言者ムハンマドの娘婿アリーとその子孫に後継者の資格があるとする人々がシーア派を結成して対抗したことを考えれば、一つの大きな出発点だ。さらにウマイヤ家は十四代、九十年にわたりカリフを独占、世襲した。七五六年に後ウマイヤ朝が再興され、一〇三一年まで続くことを考えれば、シリアの人々の誇りはうなずける。

(S・カイロ在住)

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