2008年04月17日

就職氷河期

フランスから

 フランスの高校生、大学生の不満は募るばかりだ。その理由は大卒者の長期就職難にある。

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 フランスでは、大学入学資格のバカロレア合格者が二十年前、三割強だったのが、今では六割以上になり、当然、四年制大卒者も増加している。といっても入れば出られる日本の大学と異なり、バカロレア取得者の約三割が二年間で脱落し、四年を終えられるのは半数ほどになってしまうので、四年制大卒者は日本より少ない。

 大卒者が増えた結果、大卒者の価値が下がったのも事実だ。多くの高校生、大学生が不安を抱えているのは、最近では大学を卒業しても、かつてのような待遇のいい仕事に、すぐに就けなくなっているからだ。中には大卒でありながら、スーパーのレジやバスの運転手をしている例も出てきている。

 企業の側にも事情がある。この十年、グローバル化が進み、国際競争が激化しているため、生き残りを懸けた企業のリストラが続いている。同時に企業は即戦力を求めており、未経験の新卒者をのんびり教育している余裕がない。

 そのため、フランスでの就職をあきらめ、雇用制度に比較的柔軟性のある英国やベルギーなどに職を求める若者も増えている。かつては海外経験と言われた外国での就職も、今では帰ってこないことを前提に外国での就職を目指す新卒者も増えている。時代の大きな変化に対して、政府は高等教育の改革で手をこまねいているのが実情だ。

 努力する者が報われる社会の実現を標榜(ひょうぼう)するサルコジ仏大統領率いる新政権も、もうすぐ一年がたつ。「大学は出たけれど」というセリフが日本でも聞かれたが、就職氷河期が続くフランスでは、負け組になりたくない学生たちの不満が募る一方だ。

(A)

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