2008年05月16日

予想裏切る無罪判決

ブラジルから

 日本ではなじみが薄い事件だが、ブラジル北部パラー州で環境・人権問題に取り組んでいた米国人修道女のドロシーさんが、二〇〇五年二月に二人の男によって惨殺される事件があった。

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 この事件は、殺害された女性が米国人だったことから世間の注目を集め、二人に暗殺を依頼したとされる農場主を逮捕するために、数千人規模の大規模な捜査網が敷かれた。

 当事、この農場主には一審で、殺害を依頼した罪などで三十年の実刑判決が下った。

 ところが、今月六日に行われた同州高裁の控訴審では、一転して無罪判決が下され、国内ばかりか海外にも衝撃をもたらした。

 農場主と殺害実行犯の二人が供述を変え、その供述を二審が認めたことが無罪判決の簡単な経緯だが、三十年の実刑判決が覆ったことに、国内外の自然保護活動家や宗教関係者だけでなく、ブラジルの法曹関係者、政府関係者も驚きを隠せなかったという。

 しかし、最も懸念されるべきは今後の自然保護活動や地域農民を支援する団体の安全対策だといわれる。ブラジルの検察当局は上告すると明言してはいるものの、殺人を依頼した人物が無罪判決になるという現実は重い。

 あまりにも無残な事件と世論の反発も予想される無罪判決だが、それまで日が当たらなかったアマゾン保護活動家の現状に目が向けられた側面もあった。

 ドロシーさん事件が発生するまで、国内の自然保護活動家らは、違法伐採者などから殺害の脅迫などを受けても、現地治安当局の関心は低かったというわけだ。

 アマゾンの違法伐採や森林・自然保護には、当然のことながら連邦警察の担当部署もある。しかし、人員は限られており、命の危険もある仕事の割には給料も少ないとされる。

(S)

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