2008年06月12日

世相を反映したドラマ

韓国にて

 ここ数年、韓国では歴史ドラマがはやり、「朱蒙」「大祚榮」「太王四神記」などが人気を得た。これらのドラマは、高句麗や朝鮮時代の王に関するものだった。

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 ドラマはよく世相を表すといわれるが、強い王を描いたドラマは、カリスマがあり、徳の高い指導者を求める韓国社会の国民世論を表しているようで興味深い。

 面白いことに、新しく大統領に選ばれた李明博氏は、カリスマと実行力がある指導者として、圧倒的な支持率を得て当選した。しかし、その後は原油高騰による経済の圧迫と米国産牛肉輸入問題のダブルパンチで、支持率が10%台に急落した。大統領就任後たった百日の短期間であるが、強引な政治スタイルが嫌われたようだ。

 このように世論の変化に対して敏感に反応したのか、義賊をテーマにしたドラマが現れた。現在、一番人気のこのドラマは、歴史ドラマの「一枝梅」。一枝梅は昼は普通の庶民として、夜は悪徳役人の屋敷に侵入、財を盗んでは貧しい人々に与える、日本のネズミ小僧のような義賊だ。現場に一輪の梅の花を残すことから一枝梅と呼ばれようになった。

 韓国社会もグローバル化の影響からか、年々競争が激しくなり、持てる者と持たざる者の二極化の兆候が現れている。昔も貧しい時代があったが、近年の二極化は国民の心情的な余裕も奪い去り、物的な貧しさより心の貧困の時代になったのではないかと感じる。

(志田康彦・京畿道九里市在住)

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sekai_no_1 at 14:10│Comments(0)TrackBack(1)韓国・北朝鮮 

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1. 太王四神記  [ れいこの日記 ]   2008年06月17日 11:13
世相を反映したドラマ 世界日報 (会員登録)ここ数年、韓国では歴史ドラマがはやり...

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