2008年06月24日

世界一離婚率が高いウィーン

オーストリアから

 オーストリア統計局が二〇〇七年の同国離婚率を発表した。

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 昨年の離婚率は49・5%だった。二〇〇六年は48・9%だったから、0・6ポイント上昇したことになる。数としては二万五百十六組の夫婦が離婚した。

 もう少し詳細に見ると、離婚した夫婦の結婚平均年数は九・二年。結婚初年に離婚した夫婦は全体の1・4%だった。過去二十年間で離婚率は29・5%(一九八八年)から二〇〇七年の49・5%と急上昇している。

 もっと「驚くべき現実」は、「音楽の都」と呼ばれ世界から愛されている首都ウィーンの離婚率は何と64・2%だったのだ。二〇〇六年の同市の離婚率が65・85%だから、微減したことになるが、それでも百組の夫婦のうち、六十四組が離婚した計算になる。もちろん、ウィーン市の離婚率は断トツで世界一だ。米国や日本でも「家庭の崩壊」が叫ばれて久しいが、ウィーン市の離婚率はそれらをしのぐ。フランスやオランダでも離婚率は40%を超えていない。

 以前、欧州の少子化問題の取材のためにイタリアのローマに行ったことがある。家庭のきずながまだ強いとみられてきたイタリアでも少子化現象は急速に進み、同国北部の村では犬の数が子供の数より多い。「結婚が遅くなり、少子化が進み、やっと結婚したかと思えば、離婚する」といった具合だ。その悲しむべきトレンドの最先端を走っているのが、残念ながらオーストリアであり、首都ウィーンだ。

 社会学者は、女性の社会進出と、それに伴う女性の自立性の拡大など、さまざまな理由を挙げるが、それらはオーストリア一国だけに見られる社会現象ではないはずだ。オーストリア固有の理由はあるのだろうか。じっくりと考えていきたいテーマだ。

(O)

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sekai_no_1 at 08:15│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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