2008年07月17日

モン族難民がラオスに帰還

タイから

 タイのモン族難民八百二十三人がこのほど、ラオスに送還された。タイ北部ペチャブン県の仮設キャンプに収容されていた難民だ。

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 山岳少数民族であるモン族は一九六〇年から七〇年代半ばまで、ラオス内戦に巻き込まれ、共産勢力と右派勢力に分かれた経緯がある。右派勢力は米国に協力して共産勢力のパテト・ラオに抗戦するとともに、ラオス内のホーチミン・ルートを使った北ベトナム軍の補給部隊を襲った。モン族はネパールのグルカ兵同様、猛勇果敢でゲリラ兵として米軍の懐刀として活躍した。

 そのためモン族右派は七五年のパテト・ラオによる共産革命後、弾圧対象となった。その多くが難民としてタイへ避難。メコン川はそうした難民が泳いで渡る際、ラオスの国境警備兵から狙撃され、血に染まった悲劇の川でもあった。山岳民族であるモン族は泳ぎが得意ではなかったことが悲劇をさらに増幅させた。

 タイ政府の発表によると、送還したモン族難民は帰国希望者のみということだ。しかし、英字紙バンコク・ポストによると、自分たちの窮状を訴えようとした数千人のモン族難民がキャンプ地の外に向かってデモ行進を始め、軍に拘束された数百人が強制送還されたという。

 モン族難民の帰還が望まざるものであったならば、彼らは三十数年前同様に悲痛な思いでメコン川を渡ったことになる。何よりキャンプで生まれキャンプの生活しか知らない難民二世には多くの困難が待ち受けていよう。

(T)

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