2008年08月21日

国境地帯の五輪テロ余波

中国から

 パキスタンとの国境に近い中国のカシュガルでバスに乗った。運賃は五毛(約八円)と格安だ。今どき、この料金で北京、上海ではバスには乗れない。タクラマカン砂漠には膨大な石油と天然ガス資源が眠っているが、原油産出地域というわけではなく、辺境地帯および少数民族に対する保護策として政府が援助金を出しているのだろう。

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 切符を売りに来た車掌はウイグル族の娘だった。しかし、女性にしては髭が濃い。イスラム教徒が多い新疆では、男は大体、立派な髭を誇示している。そうした髭には無論、負けるが産毛という段階をはるかに超えている。

 思わず見とれていると、手荷物を全部、開けろと言ってきた。実は車掌はジロジロ見られた制裁として、強権を発動しているわけではなかった。現在、上海でも広州でも、地下鉄に乗るにも荷物チェックがあるし、駅構内の売店は強制排除させられている。とりわけカシュガルでは爆弾テロが起きたばかりで、同市やホータンでは、車掌のほかに手荷物チェック要員をも乗せたバスもしばしば見掛けた。

 またホータンからカシュガルまでの七百キロを移動する際、五度も検問で一時停車させられた。いずれも身分証明書がなければ移動はできない。

 社会主義国家は基本的に軍や警察、それに自治組織を使った強い管理機能を持つ。しかし、国家の強権発動はマイノリティーの反発を買いやすい。五輪でナンバーワンの金の数を誇り、国威発揚に成功したように見えても、思わぬしっぺ返しを受けないとも限らない。

(T)

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