2008年09月03日

東洋人街の屋台で

ブラジルから

 世界最大の日系コミュニティーがあるサンパウロ市には、過去に「日本人街」と呼ばれた一角がある。現在は、中国系や韓国系の移民が増えたこともあって「東洋人街」と名前が変わり、日本人街としての風情も薄まりつつあった。

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 ところが、今年は日本人移民百周年ということも手伝って、日本人街としての東洋人街に対する注目が集まっている。

 週末になると、東洋人街の入り口に当たる地下鉄前広場脇の道路に屋台市が立ち、歩くのも難しいほどの人込みだ。

 屋台市で目立つのが日本食の屋台。焼きそば、てんぷら、すし、大判焼き、かき氷など日本の夏祭りを思い出させる屋台が並び、「ここは本当に地球の裏側なのか」と驚かされる。

 大判焼きを焼く日系人男性に話し掛けてみた。「一日に何個ぐらい売れますか」「天気が良い日は二千個ぐらい売るよ、日曜日は家族総出だよ」

 改めて店内を見渡すと、奥さんだけでなく、高校生ぐらいの息子も一生懸命、仕事を手伝っている。他の屋台も家族総出で商売をしているようだ。

 「この仕事はね、テント張りや準備など本当に体力仕事、重労働だよ」「その代わり成功すれば“屋台御殿”を建てる人もいるけどね」

 ブラジルでは、植民地時代の残滓なのだろうか、肉体労働に従事することを見下す傾向があるようだ。しかし、農業や商売などで汗を流し、子女の教育に力を入れてきた日系人が、今のブラジル社会で立つ位置は高い。

(S)

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