2008年09月26日

「以北」が見える丘

韓国から

 ソウルの北西約七十キロ、車で一時間ちょっとかかる江華島の北端に今月、北朝鮮がよく見える展望台がオープンしたというので、行ってきた。分断国である韓国と北朝鮮の軍事境界線沿いには、幾つか展望台があるが、ここはすぐ目の前に北朝鮮がパノラマのように広がっていて、なかなか見応えがある。

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 展望台は、漢江の下流が黄海に流れ込もうとする場所に突き出した小高い丘の上に位置している。その漢江(川幅は二キロもないだろうか)を挟んだ“向こう”の様子は、肉眼でもある程度分かるほどだ。古ぼけた集落やすっかり黄色く色付いた稲穂、山肌に浮かび上がる政治スローガンの文字。山々に隠れてじかには見えないが、古都で、今は韓国企業が入居する工業団地がある開城市も近い。

 日曜日ということもあり、展望台を訪れる人たちの中には、家族連れやカップルも多かった。展望台に行く途中、民間人の立ち入りを統制した区域に入るところで、軍人の検問があり、身分証の提示を求められるが、それを除けば緊張感は漂っていない。景色のいい、ちょっとした観光コースである。

 「以北サラム(人)があそこにいる」と、ある中年女性が望遠鏡をのぞき込みながらつぶやいた。「以北」とは軍事境界線の基準になった北緯三八度線以北、つまり現在の北朝鮮を指す言葉だ。韓国人は相手との距離によって呼び方を変えるが、「北韓(北朝鮮)サラム」と呼ぶよりも親近感がわく。北朝鮮は世界から見れば特殊だが、韓国人の意識の中では、やはり「ウリ(われわれ)民族」が先行している。

(U)

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sekai_no_1 at 15:31│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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