2008年10月24日

アザーンにピアノ伴奏

エジプトにて

 イスラム教徒は一日五回、アッラー(神)に祈りをささげる義務がある。夜明け、昼、午後、夕暮れ、夜だ。そしてモスク(イスラム礼拝所)からは、大音量のスピーカーを通じて、祈りの時間を告げるアザーンが流れる。

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 イスラム教徒には便利な半面、外国人を含む非イスラム教徒はイスラム文化の一面として理解を示し得ても、殊に夜明け前の大音響、それも老人男性によるドラ声にかなり不満を抱いている。イスラム教徒からも「あの人のアザーンは聞きたくない」との不平が漏れる。

 中東系のウェブサイトに最近、シリアの首都ダマスカスで十月初旬に行われた「二〇〇八年アラブ文化祭」に出席した一人の若いイスラム指導者が、アザーンにピアノ伴奏を加えたらどうか、と提案したとの記事が掲載された。

 彼は一九八〇年生まれで幼少時から音楽のある環境に育った。理由は、預言者マホメットの時代にも、東洋の楽器やリズム楽器の使用があったこと、またアザーンをより美しく霊的に高めたものにするためだという。彼はピアノのほかにバイオリンやチェロ、フルート、ギターなどの西洋楽器の伴奏も提唱した。多くの苦情があるからだろう、エジプト政府も、声の美しい人物のアザーンをテープにとって、それを全国一斉に流そうとの決定を何度か下しながら、昔と同様、相も変わらず、モスクの長老らが自己満足的な声を張り上げているのが実情だ。

 政府提案が葬り去られるのは、アザーンを吟唱することを唯一の生きがいとしている「イスラム指導者」らの強烈な反対があるからとみられる。個人的には若いイスラム指導者の提案に賛成だが、融通の利かない指導者が多いイスラム世界では、実現はかなり困難だろう。

(S・カイロ在住)

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この記事へのコメント
だみ声の吟唱プラスピアノ伴奏。いや、それは余計にうるさそう。
Posted by karu at 2008年10月30日 22:33
Kakuさん、私もそう思いますが、ピアノ伴奏に合わせてそれなりの美しい声による吟唱を期待しているのですが。でも期待倒れに終わりそうです。
Posted by S at 2008年11月01日 04:08
失礼しました。お名前を間違いました。Karuさんでした。
Karuさんへ、ピアノ伴奏に合わせてそれなりの美しい声による吟唱を期待しているのですが。でも期待倒れに終わりそうです。
Posted by S at 2008年11月01日 04:11
いえいえ、どうも。
その人たちの世代交代を待つしかないでしょうか。
Posted by karu at 2008年11月01日 17:38