2008年10月31日

古き良きソウルが…

韓国から

 ソウルで電気街といえば「龍山」と決まっていたが、その龍山で今、再開発が進んでいる。駅を挟んで電気街とは反対側にある一角に高層ビル群を建てたり、旅客・貨物ターミナルを造成しようというもので、完成すれば龍山一帯の風景は一変することになる。

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 実は、記者の事務所が龍山にあるため、日々、再開発の姿を観察している次第だが、再開発に伴ってどんどん進められる古い低層住宅・商店街の取り壊しを見るにつけ、ちょっと複雑な思いになる。

 赤レンガ造りの平屋や三、四階建ての「ビラ」と呼ばれる建物がひしめく街並みは、一昔前のソウルを代表する光景だった。冬場、オンドルで部屋を暖め、外付けされたボイラーの排気管からもくもくと出る白い煙や、夜、窓から漏れてくる明かりなどに、妙に心が和まされた。高層ビルが建てば、こんな情緒に浸ることは難しい。

 飲食店が姿を消すのも名残惜しい。行き付けの店では、キムチチゲ(キムチ鍋)を注文すると、日替わりでいろいろなおかずを出してくれた。女主人は、必ずといっていいほど「ご飯もっとあげようか」と言ってくれたものだ。

 再開発に反対する左翼の宣伝カーがぐるぐる回ったりもするが、今はほとんどの家や店が、市から立ち退きの補償金をもらって出て行ってしまった。三十年、四十年住み慣れた街を後にし、「新天地」に適応しようという変わり身の早さは韓国人らしくもあるが、昔のたたずまいや人情まで再開発でなくなってしまうようで、どことなく寂しい。

 ソウルもこんなふうに変わっていくのだろうか。

(U)

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