2009年01月15日

休暇を取るために働く

ドイツにて

 日本人は働く英気を養うために休暇を取り、欧米人は休暇を取るために働くと聞いたことがあるが、それを実感する日々である。

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 私の勤めている会社は日系だが、日本人はほとんど働いておらず、普通のドイツの会社と変わらない。入社一年目の新入社員から一律に年間二十八日の有給休暇がもらえる。

 日本人が一年で消化する平均の有給休暇は八日との調査結果があるそうだが、私の会社ではすべての休暇を消化するように勧めている。ただ消化するだけではなく、会社の規定で、少なくても一度は二週間以上続けて休暇を取らないといけないことになっている。

 私が日本で働いていたころ、風邪気味の時は有給休暇で休んだことがあったが、ドイツではそんなことは考えられない。有給休暇とは別に、病気欠勤に最大六週間の賃金保障がなされているからだ。

 体調が悪いと電話一本で休め、三日以上欠勤の場合に初めて医者の証明が必要となる。もし一年間に有給休暇が残った場合は、期間を三カ月延長することができる。私の場合、長期休暇では仕事がたまり、休み明けが忙しく大変なので、毎年消化するのに苦労する。

 でも二十八日でも足らない人がいるらしく、今年から希望者はさらに五日間休暇を多くもらえることになった。全員ではなく希望者だけという意味は、会社から休暇を買い取る形になるのだ。

 私は逆に余った休暇を会社に買い取ってほしいくらいだからもう必要ないが、買い取り価格はいくらか聞いてみた。年収に対する割合で決まるそうで、そんなに高くはない。早速それを申し込んだ人が何人もおり、たとえ給料が少し減っても、長く休暇を取れる方がうれしいらしい。まさに休暇を目的として働くドイツ人である。

(カズ・独ノイス在住)

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sekai_no_1 at 13:12│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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