2009年01月17日

賄賂なしで

ロシアから

 モスクワ在住日本人の山田さん(仮名)は、結婚することになった。お相手は、職場の同僚アンナさん。無神論の共産主義国だったロシアでは、「ザクス」と呼ばれる「結婚登記所」があり、婚姻届を出すと同時に、結婚式を挙げる人が多い。

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 第一歩は、ザクスで「結婚式の日」を予約する。アンナさんは体調が優れず、山田さんは一人でザクスに出掛けた。その際、アンナさんのお姉さんは忠告した。

 「ザクスの担当者には、必ずケーキと高級ワインをプレゼントするのよ。でないと、『来月も再来月も予定がいっぱいです』と意地悪されるから」

 山田さんは道すがらケーキ屋と酒屋を探したがなかった。そこで彼は、「まあいいか」と、プレゼントなしでザクスの担当者と会うことにした。

 「日本人ですが、ロシア人と結婚します。いつなら大丈夫ですか」と尋ねる。すると、女性の担当者は、「おお、日本人を初めて見たわ!」と喜び、山田さんの希望する日ですぐ決めてくれた。 アンナさんの家に行き、「うまくいった」旨報告すると、お姉さんが「プレゼントは渡したでしょうね」と確認する。山田さんは正直に「何も渡さなかったが、すぐ決まった」と話すと、お姉さんは「信じられない! あなた魔法でも使ったの」と絶叫した。

 彼女の言葉によると、「プレゼントなしで即決される可能性は百万分の一以下」だという。ロシアに精通した人であれば、彼女に反論する人は一人もいないだろう。

(Y)

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sekai_no_1 at 10:10│Comments(0)TrackBack(0)ロシア 

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