2009年01月21日

減税が中古車業界直撃

ブラジルから

 ブラジルで中古自動車の販売が激減し、中古車ディーラーのオーナーたちが膨大な在庫に頭を抱えている。

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 理由は、政府が景気刺激の一つとして盛り込んだ新車に掛かる“工業税”の大幅な引き下げだ。

 ブラジルは、世界でも有数の高い間接税がさまざまな商品に課されることで知られており、新車やガソリンの価格の約半分は税金だ。

 製造台数で世界五指に入る勢いのブラジル自動車業界は、同国内で多くの雇用を生み出しており、それだけに労働組合の力も強い。

 ルラ大統領は昨年末、新車税を大幅に引き下げることで、世界金融危機のあおりを受けて販売が落ち込んでいる新車販売のてこ入れを図った。

 ブラジルは、世界金融危機で大きな打撃を受けた国々に比べれば、比較的景気自体への影響は少ないが、それでも現時点での庶民の財布のひもは固い。

 ただ、減税の影響はマイナスの側面もあり、中古車業界は不振を極めている。工業税減税以前に仕入れたクルマを売るには、新車価格が下がり過ぎているというわけだ。

「利益を度外視して売らないと資金が回らない」(ブラジリアの中古車ディーラー)と悲鳴を上げているオーナーも多く、街中で見る中古車ディーラーでは、「バーゲン価格」と書かれたクルマも少なくない。

 それにしても、今回の件でよく分かったのが間接税の高さだ。「あれだけの値下げが減税だけでできるのか」と驚き、あきれ返ったのは記者だけではあるまい。

(S)

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