2009年01月31日
特製トマトスープの正体
ダイエット中のアンナさんはフルーツサラダを、ヨセフさんはきのこオムレツと特製トマトスープを注文した。
夫のスープから、いい香りが漂ってくる。
「トマトなら、食べても太らないわよね」と、自分を説得したアンナさん。ヨセフさんからスプーンをもらい、一口飲む。「おいしい! 私も頼むわ」。寒い冬のモスクワ。しかし、アンナさんは熱いトマトスープと特大コーヒーを飲んで幸せだ。
「でも、このスープはおいしいわね。さすが高いだけあるわ」と感嘆。スープの値段は日本円で千二百円だった。ヨセフさんは「そんなに気に入ったなら、僕が作ってあげるよ」と言い、ニヤリと笑った。
家に戻るとヨセフさんは、早速準備を開始する。
100%トマトジュースを鍋に入れる。それに辛口トマトケチャップをたっぷり入れ、コショウと粉ニンニクを振り掛けた。三分温めると、「できたよ」とほほ笑んだ。
アンナさんは、「このウソつき!」と怒りながらも一口食べてみた。
「……おいしい、あのレストランの味だわ」
ヨセフさんは「僕は君がいないとき、トマトジュースとケチャップでスパゲティソースを作るんだけど、それと同じ味だったんだよ」と解説した。アンナさんは「おいしいスープがいつでも食べられる」といううれしさと「高級フランスレストランへの幻滅」で複雑な気持ちになった。
(Y)
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夫のスープから、いい香りが漂ってくる。
「トマトなら、食べても太らないわよね」と、自分を説得したアンナさん。ヨセフさんからスプーンをもらい、一口飲む。「おいしい! 私も頼むわ」。寒い冬のモスクワ。しかし、アンナさんは熱いトマトスープと特大コーヒーを飲んで幸せだ。
「でも、このスープはおいしいわね。さすが高いだけあるわ」と感嘆。スープの値段は日本円で千二百円だった。ヨセフさんは「そんなに気に入ったなら、僕が作ってあげるよ」と言い、ニヤリと笑った。
家に戻るとヨセフさんは、早速準備を開始する。
100%トマトジュースを鍋に入れる。それに辛口トマトケチャップをたっぷり入れ、コショウと粉ニンニクを振り掛けた。三分温めると、「できたよ」とほほ笑んだ。
アンナさんは、「このウソつき!」と怒りながらも一口食べてみた。
「……おいしい、あのレストランの味だわ」
ヨセフさんは「僕は君がいないとき、トマトジュースとケチャップでスパゲティソースを作るんだけど、それと同じ味だったんだよ」と解説した。アンナさんは「おいしいスープがいつでも食べられる」といううれしさと「高級フランスレストランへの幻滅」で複雑な気持ちになった。
(Y)
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