2009年02月18日

忍び寄る不況の足音

ブラジルから

 米国の金融危機に端を発した経済停滞への悲痛なまでの声が世界中から聞こえてくるが、新興経済国(BRICs)の一角であるブラジルもその例外ではない。

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 今回の世界的な経済危機で、大きな注目を集めているのが自動車販売の減速だ。ブラジルも例に漏れず、米国の金融危機後には新車販売が大きな落ち込みを見せ、自動車製造各社は“生き残り”を図るために次々に大規模なリストラ・プランを提示した。

 そこで、ブラジル政府は新車販売へのてこ入れとして7%から14%までの工業税引き下げを行った。世界で最も間接税が高い国の一つといわれるブラジルだけあり、工業税の引き下げは車体価格を大きく低下させた。

 最新のデータでは、一月分のブラジル国内での自動車販売台数は昨年同時期に近い数字となっており、工業税引き下げ前に比べて大きな販売台数の伸びを見せたという。

 実際に経済の“空気”を感じるために、幾つかの新車販売ディーラーへ足を運んでみた。

 販売員に話を聞いてみると、確かに工業税引き下げ後は販売台数が伸びており工業税引き下げ期限の三月末に向けて、駆け込み需要も期待できそうだと説明する。ただし、販売刺激策もいつまでも効果が続くわけではないだろうと話を続けながら、厳しい顔つきも見せた。

 国家・個人が強い経済バイタリティーを見せているブラジル。しかし、不況の足音は確実にこの国にも近寄っていることをひしひしと感じるこのごろだ。

(S)

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