2009年03月18日

働く機会も学歴次第

ブラジルから

 バスターミナルで隣り合わせになった混血の中年女性と世間話に花を咲かせた。商売を営んでいるご主人が病気がちで、大学生の長男を含めて三人の子供がいるために仕事を探している最中だという。

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 世界的な経済停滞は、ブラジルにも多大な影響を与えている。現地のテレビ、新聞なども景気停滞や解雇の話題などで持ち切りだ。彼女の就職活動にも影響があるのだろうか、などと察しながら求職状況を聞いてみた。

 すると「確かに不景気だけど仕事はあるわ。テレビでは世界中が不景気だなんて悲観的な話ばかりだけど、やる気がある人には仕事はあるのよ」と期待に少し反した答えが返ってきた。

 ただし、その後すぐに「良い仕事には学歴が必要なのよ」とこぼし始めた。新聞やインターネットの求人欄などで良い仕事だと思って連絡を取ってみると、最低でも高卒の学歴が必要に。彼女は高校卒業まであと一年の時に、家庭の事情で学業を放棄したという。

 確かに、ブラジルは場合によっては日本以上に学歴が必要な社会だ。もちろん、学歴があるからといって良い仕事が簡単に見つかるわけではない。しかし、大学などを卒業したことで得られる収入の可能性は、日本の比ではない。

 ブラジルの最低給料は日本円にして二万円(月給)程度だが、上級国家公務員の初任給は最低でも数十万円、民間の大手なら職種次第ではさらに差が付く。

 女性は、「今からでも遅くないから学校に通うつもりよ」と明るい笑顔を見せながら別のバスに乗っていった。ブラジルの人と社会の明るさに、驚きと尊敬の念を抱く日々だ。

(S)

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