2009年07月09日
後絶たぬ“名誉殺人”
エジプトから
湾岸諸国など中東のアラブ・イスラム諸国では、父親が娘を、兄や弟が姉妹を、許可なしに男性と交際したなどの理由でいとも簡単に殺害するケースが後を絶たず、妻の不倫に対しても死をもって報復する習慣が一部見受けられる。殊に地方に行くに従い、その傾向が強いとされる。古代からの慣習とイスラム教の影響が重なっているものとみられ、大きな社会問題の一つになっている。いわゆる、“名誉殺人”である。
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湾岸諸国など中東のアラブ・イスラム諸国では、父親が娘を、兄や弟が姉妹を、許可なしに男性と交際したなどの理由でいとも簡単に殺害するケースが後を絶たず、妻の不倫に対しても死をもって報復する習慣が一部見受けられる。殊に地方に行くに従い、その傾向が強いとされる。古代からの慣習とイスラム教の影響が重なっているものとみられ、大きな社会問題の一つになっている。いわゆる、“名誉殺人”である。
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5月下旬、邦人女性もその犠牲となっていることが、エジプト日刊紙の報道から判明した。同紙によると、エジプト有数の観光地ルクソールで5月下旬、現地のエジプト人と結婚していた日本人女性(39)が殺害されていた。女性を殺害したのは夫であるエジプト人の男。男は以前から、妻が別の男性と交際していることを疑い、2人の間ではけんかが絶えなかったという。事件当日も激しいけんかの後、男の追及にたまりかねた女性が別の男性との関係を告白、それを理由に、自宅で殺害されたとされる。
一部報道が人権団体の報告として報じたところによると、シリアでは年に200人の女性が名誉殺人で殺害されている。シリア政府は7月初旬、最高禁固1年だった刑罰を最低禁固2年に引き上げる法改正を行った。
ただ、改正された法も厳罰とは言い切れず、何よりも名誉殺人自体を否定していないことから、どこまで効果が上がるか疑問。日本がイスラム諸国に経済支援する場合、残存する古い価値観の撤廃を条件にしてほしいと思わずにおれない。
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一部報道が人権団体の報告として報じたところによると、シリアでは年に200人の女性が名誉殺人で殺害されている。シリア政府は7月初旬、最高禁固1年だった刑罰を最低禁固2年に引き上げる法改正を行った。
ただ、改正された法も厳罰とは言い切れず、何よりも名誉殺人自体を否定していないことから、どこまで効果が上がるか疑問。日本がイスラム諸国に経済支援する場合、残存する古い価値観の撤廃を条件にしてほしいと思わずにおれない。
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