2009年08月24日

ベテラン記者の失敗

韓国から

 韓国在住歴の長い日本メディアのあるベテラン記者A氏が先日、元在日朝鮮人の話を紹介したことがもとで、ちょっとしたトラブルが起きている。

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 この元在日は「北朝鮮は地上の楽園」という宣伝文句に乗って行われた在日朝鮮人とその家族らによる、いわゆる帰国事業で北朝鮮に渡った後、一昨年暮れに命からがら脱北し、今は某民間研究所で働いているBさん。ソウル市内のホテルで約2時間にわたってA氏と面談した際、波乱万丈の半生や北朝鮮での体験談などを話したそうだが、これが後日、新聞にデカデカと掲載された。

 問題はBさんを本名で紹介してしまったことだった。脱北者の家族は体制への反逆者扱いにされるといわれるのが北朝鮮。今なお北に残す妻子に危害が及ぶ恐れが出てきた。またロイヤル・ファミリー(金正日総書記一族)に関してしゃべった内容が書かれていたのもBさんにとっては衝撃的だった。

 「キム・ジョンイル(金正日)云々」は、先日解放された韓国人男性も口を滑らせて捕まったというくらい禁句中の禁句。記事を読んだ日本の知人からBさんのもとに「大変なことをしでかしましたね」と、電話が来たそうだ。

 Bさんは早速、A氏に強く抗議し、A氏もそんなつもりはなかったと言いながら、謝罪文を送った。どうやら双方に誤解があったようだが、すべては後の祭り。Bさんは家族のことが心配で不眠症に悩まされ、激ヤセ。しかも「1度出てしまえば2度、3度は同じ」と言わんばかりに日本の他のメディアから取材を要請され、ゲンナリしている。

 家族を残してきた脱北者の取材で本名を明かす場合、本人の了解を得るのがイロハだから、A氏がこれを知らなかったとは考えにくい。あるいは読者受けするネタを前に思わず筆を走らせたのか。同業者として北関連取材の難しさを改めて痛感する。

(U)

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sekai_no_1 at 13:16│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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