2009年09月07日

外国人と付き合う時代

韓国から

 先日、韓国在住30年以上のドイツ人が観光公社の社長に就任し、話題になった。今は名前を韓国風に変え、国籍も韓国だから正確に言えば「ドイツ系韓国人」だが、何よりも韓国で政府系企業のトップに外国人を迎え入れるのは異例であるため、「韓国も随分開かれたなあ」と、驚いている国民もいるようだ。

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 単一民族を誇ってきた韓国で、外国人を社会の一員として受け入れる雰囲気が定着し始めたことは、時代の流れから見ても歓迎すべきことなのだろう。2050年には10人に1人が外国人という予測も発表されたばかりだ。そのせいか、近年は「多文化家庭」という言葉をよく耳にするようにもなった。外国人との付き合い方は、もはや人ごとではない。

 だが、この「多文化家庭」は、社会のドロップ・アウト予備軍のような存在でもある。要は国際結婚をした世帯を指しているのだが、その中には農漁村などで増える「ノンチョンガク(婚期を逸した30代後半以降の独身男性)」と彼らに嫁いだ東南アジア出身の女性の家庭が多い。こうした家庭の子供たちは、母親の言葉の問題や「平均以下の所得=勉強できない」という韓国式(?)方程式によって、成績不振に陥るケースが少なくない。

 こうなれば差別の対象にもなりやすい。ゆくゆくはぐれて、フランスで移民2世が暴動を起こしたような事件も起こしかねない。政府が「多文化家庭」のキャンペーンを張ったり、そうした家庭の子供たちに教育支援の予算を付けだしたのも、実は危機感が背景にあるためだという。

 所得の両極化が影を落とすこの国で、観光公社社長のように一線で輝くのは先進国の欧米系、東南アジアなど途上国出身は社会不安の火種……と外国人までが等級化されないかと、ちょっと心配だ。

(U)

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