2009年09月17日

「奇跡のリンゴ」の国

ロシアから

 モスクワ在住の山田さん(仮名)は、読書に没頭していた。本の名前は「奇跡のリンゴ」(幻冬舎)。この本は、青森県で農業を営む木村秋則さんが、9年をかけ貧困と闘いながらリンゴの無肥料・無農薬栽培を成功させるまでの物語だ。

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 彼は、早速妻のマーシャさんに本の内容を話した。しかし、マーシャさんの反応はイマイチ。「何がすごいのか分からない」と言う。山田さんはムカツキながら、「無農薬でリンゴを作るなんて不可能なことを、彼は成し遂げたんだ」と解説した。

 マーシャさんは、「ロシアでは、リンゴを作るとき農薬を使う人なんていない」と言う。「信じられん!」と反論する山田さんに、彼女は「証拠を見せてあげる」と言い、ほほ笑んだ。

 二人が出掛けたのは、いつもの散歩コース。マーシャさんは、ある木を指さし「ほら、リンゴがなってるでしょ」と叫んだ。山田さんは目を疑った。確かにリンゴだ。見ていると、中央アジア人が数人やってきて、(勝手に)収穫を始めた。

 二人は週末、モスクワ郊外にあるマーシャさん家のダーチャに出掛けた。

 そこで山田さんが目にしたのは、膨大な数のリンゴだった。マーシャさんは、「誰も世話してないけど、雨だけでこうなるのよ」と解説した。

 山田さんは「奇跡のリンゴ」を食べてみる。小ぶりだが実は引き締まって固い。味は濃くて、まさに「リンゴの味」だ。

 山田さんはその日、「ロシア人に大切な何かを学んだ」と思った。

(Y)

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sekai_no_1 at 08:59│Comments(0)TrackBack(0)ロシア 

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