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　記者が住んでいる地域は、雨期でも道路が水没するようなことはこれまでなかったが、今回の豪雨は例外で、周囲の道路は腰の高さほどまでに冠水。７年ほど住んでいる住人が「こんな光景は初めてだ」と驚いていたほどだ。気象庁によると１カ月分に匹敵する降雨量が、たった１日で観測されたというのだから、今回の洪水は予想を超えた天災的な側面が大きかったと思う。

　一番驚いたのは、コンドミニアムの地下駐車場に、道路からの大量の雨水が流れ込んだことだ。一番下の階の水位は見る見る増していったが、既に周辺の道路も冠水しているから、車を外に脱出させることも不可能な状態で、住人たちは上の階に車を避難させるのが精いっぱい。ガードマンたちが必死に土嚢を積み上げ、浸水を地下２階で食い止めたが、豪雨があと数時間続いていたら、駐車場のすべての車が水没していてもおかしくない状況だった。

　今回の洪水でおびただしい数の車が水没したため、台風が去った後の修理工場はどこも大忙し。カーディーラーの駐車場は、泥だらけの水没車でビッシリで、数カ月は水没車修理の予約でいっぱいだとか。いったいどれだけの車が水没したのか想像もできないが、ここしばらく渋滞が緩和していることからも、相当数の車が使い物にならなくなったことは間違いない。今回の洪水で人々が被った損失は計り知れない。

（Ｆ）

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