2009年11月30日

観光シーズンと政治の季節

タイから

 タイは観光シーズンを迎えている。11月下旬ともなると昼間の温度は30度を超すものの、早朝は20度前後という日も多く、日本の秋のような一番良い季節を楽しめる。

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 動きやすくなると、さまざまな思惑を秘めた大衆動員型の政治活動も活発になる。集会最大の障害は、タイでは政敵ではなくスコールだ。それこそ政治的要求を掲げて高まる熱気も、バケツをひっくり返したような土砂降りの雨で、それこそ水入りとなる。11月からは乾季に入り、スコールに邪魔される心配もなくなった。昨年起きた民主主義市民連合(PAD)によるスワンナプーム国際空港の占拠事件もちょうど、11月末のこのころだった。

 あれから1年、今度は反PAD集団であるタクシン元首相支持派が、いろいろと政治集会を予定している。今月中旬には、王宮広場で3万人規模の反政府集会が開催され、来月中旬にも10万人集会を予定している。

 基本的な構図は、タクシン元首相派と反タクシン派とのせめぎ合いだが、新たなカードも入ってきた。

 巨額の横領容疑でカナダからタイ当局に身柄が引き渡されたインド人投資家のラケシュ・サクセナ容疑者が1カ月前、バンコクに強制送還されたからだ。

 サクセナ容疑者は1996年に経営破綻したタイの銀行、バンコク・バンク・オブ・コマース(BBC)の元顧問で、同年、カナダで逮捕された。タイへの身柄引き渡しを拒み、裁判で争ってきたが、先月末にカナダ最高裁が上告を棄却し強制送還されたのだ。

 BBCはタイ王室の流れを引く名門銀行だ。オーナー一族の身内向け融資で80年代に経営が悪化し、再建に向け、80年代後半にサクセナ容疑者を顧問に迎え、武器、政治家絡みの不正取引や架空融資などにのめり込んだ。不正融資は1000億バーツ(約2800億円)に上るとみられ、バンハーン政権もこの不正融資疑獄で吹き飛んだ経緯がある。

 タイの有力英字紙ネーションはBBCから融資を受けていた有力者として、タイのスチャート元下院副議長や連立与党プームジャイタイ党の領袖であるネーウィン元首相府相らの名前を挙げている。

 こうしたタイの有力政治家をも巻き込んだ事件だけに、これがタイ政局を大きく揺るがす契機になる可能性が出ている。

(T)

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sekai_no_1 at 11:21│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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