2009年12月07日

生命体メコン川

ラオスから

 国際河川メコンを中国雲南省の景洪からミャンマー、ラオス、タイ、カンボジアを経てベトナムまで下った。支流の清流を引き取って滔々と流れる赤茶けたメコン本流は、生物そのもののような躍動感と生命力に満ちている。

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 ラオスでは早朝、川面一面にカゲロウが何十万匹(たぶん)と飛んでいた。それは生命体がつくる雲のようでもあった。川面がゆらりと割れると、大きな背びれが現れて紋を描いて川底に消えていったナマズがいた。

 川岸はコンクリートで固められておらず、むき出しの赤土のままだ。メコンに突き出した崖には、赤や緑など鮮明な色をしたカワセミが横穴式の巣を作り、次々と森や川へと飛行して行く。

 渓谷では水がぶつかる淵の岩陰で、跳躍する小魚がいる。

 わが国の多くの川に「喪中」の立て札が立っているとするならば、メコンは赤子が誕生したばかりといった生命力に満ちた川だ。

 しかも原始の時代とそれほど変わらないであろうと思われるメコンに、川岸に住む人々は見事に溶け込んだ生活をしている。夕刻ともなれば人々は家族と一緒にメコンの水を浴び、体を洗って髪を梳く。メコンは世界最大の無料の湯治場でもある。

 北欧や米国の川は美しいが、彼我の間には厳然とした壁があるように思える。それは川にどっぷり入って楽しめない水の冷たさが醸し出す壁に違いない。

(T)

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sekai_no_1 at 11:24│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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