2010年05月03日

歴史論争は譲れぬ?

韓国から

 韓国北東部、日本海に面する江原道の束草市へ行った際に立ち寄った市立博物館で、学芸チームの職員から思わぬ頼みごとをされた。同館内にある「渤海歴史館」で夏に予定している展示会に東京大学と大原美術館が所蔵する渤海時代の遺物を複製展示するため、その旨、先方に書簡を送ったが、許可してもらえるかどうか確認を取ってほしいというのだ。

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 近くに日本語ができる人がいなかったのだろう。「お安い御用」と思って快く引き受け、ソウルに戻って早速、電話をしてみると、2カ所とも「許可する方向で進めています」という返答。博物館の職員にそのことを伝えると、こちらが恐縮するくらい感謝された。

 渤海は7世紀末から10世紀はじめにかけ、現在の韓半島北東部から中国東北地方、ロシア沿海地方に至る地域で栄えた国。日本との関係も深く、文化交流や貿易が盛んに行われ、記録によれば日本からの遣渤海使が14回派遣されている。一部の遺物が日本にあるのもこのためだ。

 だが近年、渤海をめぐる関心は中国との歴史論争絡みで語られる方が多い。高句麗と並び渤海は、中国の地方政権だったとする中国の歴史研究プロジェクト「東北工程」には、北朝鮮、将来的には南北統一された韓半島に対する影響力を維持しようという中国の“野望”が隠されている。だから、韓国としてはこれを絶対に認められないというものだ。

 言伝のついでに博物館の職員に「東北工程」と展示会との関係を尋ねてみた。「見方によってさまざま」と前置きした上で、「でも古代朝鮮の高句麗の流れを受け継いだのが渤海というのは、はっきりしている」とキッパリ。

 平身低頭だった彼が、歴史を語り始めると、いつの間にか熱くなっていた。

(U)

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sekai_no_1 at 10:39│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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