2010年05月10日

統制型の爆弾騒動

タイから

 バンコクで3月半ばから始まった反政府運動と同時に始まったのが爆弾騒動だ。以後、どこかで毎日のように投げ込まれたり仕掛けられたりした爆弾が爆発して、爆発音が周辺に鳴り響くというテロ事件が後を絶たなかった。

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 この爆弾テロの目的は、私怨の対象者を殺傷することが目的ではなく、爆発による政治的牽制および政治的扇動効果を狙ったものというのは既に書いた。

 爆弾の仕掛け人は、あくまで政治的意図を目的としたもので、大衆の反発を買うような無差別テロは極力避けようとした形跡がある。

 混乱の醸成だけを狙うのであれば通常、通勤ラッシュ時の地下鉄や高架鉄道を狙うだろうが、今回は一発も大量交通機関はターゲットにならなかった。また、マレーシア国境に近いタイ南部で起きているイスラム分離派武装集団によるテロが、北上してバンコクを恐怖のどん底に突き落とすような便乗テロも起きなかった。その意味では治安状況は極度に悪化したものの、どこかで統制された力が働いていたようだ。

 2カ月近いバンコクの「路上の闘争」は、タクシン元首相を支持する反独裁民主統一戦線(UDD)が、アピシット首相が提案した「11月14日の総選挙実施」を柱とした和解推進のロードマップに原則同意したことを受け、ひとまず軍による強制排除という最悪のシナリオは回避され、高架鉄道も地下鉄も通常運転に戻った。

(T)

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sekai_no_1 at 09:59│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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