2010年06月28日

ある報道官の退職

オーストリアから

 ウィーンの国連に事務所を構える包括的核実験禁止条約(CTBT)機関に設立当初から報道官の一人として勤務していたC君が今春、退職した。

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 ドイツ人の父親とフランス人の母親の間に生まれたC君は多言語が飛び交う国連勤務に何の抵抗もなく順応していった。CTBT機関のホフマン初代事務局長時代は結構、皆から可愛がられ、記者の受けも良かった。

 だが、トート現事務局長になってからC君の人生は少しずつ脱線していった。「あれから、彼の人生は狂っていった」と知り合いの記者は言う。「あれ」とは、ウクライナ出身の若い女性と知り合い、同棲し、子供が誕生したことだ。

 C君が彼女と知り合いになった当初、記者たちは人生の先輩として「C君、彼女との付き合いはほどほどにした方がいいよ」とアドバイスをしてきたが、恋は人を盲目にする。

 その後結婚するが数年で離婚ということになった。記者たちは「結局、女性は西側で国籍を取るためにC君を利用しただけ」という。

 離婚話が出てから数カ月後、C君は突然、CTBT機関を退職した。

 C君のプライベートを知らない記者たちは「あいつはCTBT機関の未来に絶望して出ていった」と分析する。CTBTの発効が遅れ、機関の将来が不安定だからだ。しかし、C君をよく知る国連記者たちは「離婚で金がなくなった。CTBT機関の職員だけでは食っていけなくなったからだ」とみている。

(O)

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sekai_no_1 at 14:14│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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