2010年08月16日

アカデミー賞俳優の国籍

オーストリアから

 第82回アカデミー助演男優賞の受賞者クリストフ・ヴァルツさん(53)は実はドイツ人だった。このショッキングなニュースが流れると、オーストリア国民の間で、「やっぱりね」といった諦めと悔しさの交ざったつぶやきが聞かれた。

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 オーストリアではこれまで「ヴァルツはオーストリア人」とされ、「わが国初のアカデミー助演男優賞受賞者」と喜び、誇りとしてきた。

 今年3月のアカデミー授賞式とその翌日、同国メディアはヴァルツ一色だった。ヴァルツの生い立ち、その活躍、ナチスのハンス・ランダ親衛隊大佐役を演じた受賞作「イングロリアス・バスターズ」の解説から次期作品の展望まで、ヴァルツさんに関連したさまざまな情報が流れた。すべてが「ヴァルツはオーストリア人だ」という前提に基づいていたことはいうまでもない。同国国営放送はアカデミー授賞式をライブで放映した。

 ところが、これが間違っていたのだ。ヴァルツさんは確かにウィーン生まれで、高校学校卒業兼大学入学資格試験(マトゥーラ)もウィーンの学校で修得した。母親はオーストリア人だが、父親はドイツ人。そしてヴァルツさんが所持している国籍はドイツだ。すなわち、法的に見ても、ヴァルツさんは立派なドイツ人というわけだ。
 この新たな“事実”が暴露されると、今度はドイツ・メディアが小踊りしだした。「そもそもオーストリア人俳優がアカデミー賞を受賞するということは考えられない」といった具合だ。

(O)

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