2010年09月09日

ラマダン・カリーム

エジプトから

 イスラム教徒のラマダン(断食月)が、今年は真夏の8月11日に始まり、9月9日前後に終了する。この期間、お互いが「ラマダン・カリーム」とあいさつする。「カリーム」とは「気前が良い」との意味だ。

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 この期間は、貧しい人へはもちろん、家族や親戚、友人、知人などに、「気前よく振る舞って」ごちそうし合い、また、神の前にも気前よく、祈りをささげ、コーランを読み、神からの恵みも気前よく頂くという、精神的な意味での豊かさを求める、という意味があるのだという。

 確かに、われら外国人に対しても、懇意になった友人から、イフタール(断食明け後の食事)への招待の声が掛かる。そこでは、牛肉や羊肉、鶏肉の料理などがテーブルに所狭しと並べられ、モロヘイヤのスープや、苦いのや甘いジュース類が配られる。

 ラマダン期間は、昼は水も飲めないので苦しいのだが、夜の解放感は格別で、当人たちはラマダンを楽しみ、ラマダン期間が終わるのを本気で悲しんでいる。一生ラマダンが続けばいいのにと思っているのだから驚きだ。

 イフタールの始まる日没後、道路脇には慈善団体の男女がジュースやヤシの実を持って立ち、無料で配布する。富める人も貧しい人も一緒に断食して心配し合い、人間は皆平等という一体感が醸成される。

 イスラム教の良さの一面に直面する時でもある。ラマダン・カリームそのものだ。

(S)

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