2010年09月27日

時効でも怨念解けず

タイから

 タイの公務員は、9月になるとそわそわする人が少なからずいる。10月1日付で人事が発令され、昇進組は新たなポストを得ることになるからだ。

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 今年のこの人事でソムキッド・タイ警察第5管区司令官(警察中将)は、次期警察長官も夢ではない警察長官補に昇進が決まっていた。だが思わぬ横槍が、サウジアラビアから入り、ソムキッド中将は栄光のポストを辞退する羽目になった。

 サウジアラビアが内政干渉まがいのことを強硬に主張したのは、21年前の宝石盗難事件が絡んでのことだった。

 このサウジアラビア宝石盗難事件とは、1989年、サウジアラビア王宮で下働きをしていたタイ人労働者クリアンクライが、大量の宝石(約13億5000万円相当)を窃盗して帰国。サウジアラビア政府はタイ外務省に犯人の追跡と宝石の返還を要求し、警察が押収した宝石をサウジアラビアに送り届けたものの、返還された宝石の8割がニセモノと判明。さらに事件を担当したサウジ大使館の領事が殺害されるなどしたことから、サウジアラビアは、在タイ・サウジ大使を自国に召還するなど深刻な国際問題に発展した経緯がある。

 この事件で昨年11月、タイ法務省特捜局がソムキッド中将らを殺人、死体遺棄などの容疑で書類送検したものの、事件は今年2月に時効を迎えた。

 時効となった以上は、事件はチャラということで、タイ警察はソムキッド中将を出世コースに乗せようとしたが、サウジアラビアは人事が断行されれば、イスラム系タイ人のメッカ巡礼を拒否することもあり得るとして牽制。結局、政権党民主党のイスラム教徒議員らがソムキット中将に対し、昇進辞退を要請し強引にのませた格好となった。

(T)

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sekai_no_1 at 11:04│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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