2010年11月04日

「イスラム恐怖症」の原因

エジプトから

 「イスラムフォビア」という言葉を方々から聞くようになった。イスラム嫌悪またはイスラム恐怖症と訳されるこの言葉は、イスラムに無知な人々が、イスラム教を誤解して抱く一種の感情というふうに受け取られがちだが、イスラム側にこそ、人々にそう感じさせる原因があることはあまり論じられない。

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 イスラム教を嫌いになるのは、誤解からではなく、イスラムの現実や事実に直面して感じる正直な感情の側面も多いからという指摘もその一つだ。

 90%がイスラム教徒のエジプトに長く生活して日々イスラム教徒と接し感じるイスラムの特異さの第一は、イスラム教に対する絶対的な信仰の強さだ。彼らは異口同音、「イスラム教徒には悪人もいるがイスラム教自体は絶対正しい」と言う。

 第二は、一日5回のお祈り、女性は真夏でも一様にスカーフを被る、イスラム過激派による自爆テロや石打ちの刑、公開処刑、棄教や転教への死刑宣言、割礼、早朝4時ごろから響き渡るアザーン(祈りの時を告げるもの)などの行動面だ。

 米国での9・11同時多発テロ発生時、エジプト第一の新聞とされるアルアハラム紙が、米中央情報局(CIA)犯行説を掲載したのには驚いた。イスラム教シーア派国家イランの現大統領は、今なおそう信じて疑わないというから絶句するばかりだ。

 9・11テロをイスラムの責任と考えて公的に謝罪したというイスラム指導者の話はいまだ聞かない。犠牲者の家族らが、グラウンドゼロ(爆心地)付近のモスク建設に反対する声を上げるのもこうした感情が根底にあるからだろう。

(S)

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