2011年01月31日

安全はお金で買う

フィリピンから

 このところ、マニラ首都圏で大きな惨事が相次いでいる。先日はマニラ首都圏の大動脈の幹線道路で、何者かが乗り合いバスに仕掛けた爆弾が爆発し、5人が死亡する惨事が起きたばかりだが、その2日後には、同市内の高層マンションの建築現場でゴンドラが落下し、作業員10人が死亡する事故があった。

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 この国の公共交通機関は、えてして危険である。交通事故などその運行にも問題があるが、比較的安全といわれるマニラ首都圏でも、数年置きに爆弾テロのターゲットとして、バスや電車が狙われる傾向にある。しかも、たくさんの死傷者が出ても犯人や動機がよく分からない場合も多く、政府の対応も不十分に感じる。そのため、公共交通機関は使わないことが、最大の安全対策となる。

 ゴンドラの落下事故は、定員オーバーが原因といわれており、明らかに作業員の知識不足や、管理者の怠慢が生んだ悲劇だ。たびたびこのような事故が起きるが、しばらくすると何もなかったかのように工事は再開する。工事現場に限らずビルの火災などもそうだが、似たような事故が何度も繰り返され、外国から「命が安い国」と言われても仕方がない状況だ。

 このように、日本ではちょっと考えられないような事故がたびたび起こるが、それは日頃から互いにストレスを与えない、気ままな生活の代償のようにも思える。どこに行っても、安全意識は極めて低い。外国人がそれなりに安全な生活を得るには、常に危険を意識し、相応のお金を費やさなければいけないのがこの国の現状だ。このところ、自分の生活圏で起きる惨事を垣間見て、つくづくそう感じた。

(F)

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sekai_no_1 at 11:19│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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