2011年02月21日

北に甘い若者

韓国から

 記者が事務所を間借りしている韓国の新聞社で先日、知り合いの韓国人男性職員と雑談していたら、話が昨年の延坪島砲撃事件に至った。彼いわく「事件は誰のせいで起きたのか」。こちらがちょっと驚いた表情を見せたためか、彼はそれ以上言葉を続けなかったが、明らかに「李明博大統領の強硬な対北朝鮮政策が事件を招いた」と言いたい様子だった。

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 韓国では、哨戒艦沈没も砲撃も「韓国に非あり」と考える人たちが、まだ少なからずいる。特に若者に多い。この男性も30代半ばだ。最近は20代の北朝鮮嫌いが増えているという分析もあり、砲撃事件後、延坪島にも駐留する海兵隊員への志願者が急増したそうだ。だが、総じて若者は北朝鮮に過分の理解を示す傾向がある。

 このような現実に安保意識が強い年配者たちは穏やかではいられない。還暦が近い某市民団体の責任者は、体制批判のビラを大型風船で北朝鮮に飛ばす「対北ビラまき」のことを「あれは北じゃなくて南に向けて飛ばした方がいい」と言っていた。北朝鮮の実情を知らない韓国の若者にこそ読ませたいという。

 今の韓国の若者が生まれ育った時期は、平和で経済的にも余裕が生じ始めた頃だから、北朝鮮をことさら意識する必要もなかった。韓国動乱で戦った相手を「日本でしたっけ?」と答える若者もいるくらいだ。しかし、兵役があるではないか。軍隊に行くのは北朝鮮が侵攻してくる可能性があるから、ということは百も承知のはずだったのでは?

 兵役を終えた若者には、どんな問題も自力で処理できるという自信感があり、頼もしい限りだが、北朝鮮に対する考え方はバラバラだ。無条件に敵対視するのも良くないが、韓国をどうしようとしているのか、北朝鮮の“本音”だけはしっかり見極めてほしいものだ。

(U)

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sekai_no_1 at 14:32│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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