2011年03月03日

先住民族の憂鬱

ブラジルから

 先日、ブラジルの先住民族が住む保護区を訪問する機会があった。保護区は、先住民族を管轄する官庁の許可がなければ入ることができない。

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 記者が訪問した保護区は現代文明を受け入れている集落だったため、外見はブラジルの田舎街と何ら違いはなかった。しかし、住民が全てインディオ系だったため、別の国に迷い込んだのかと錯覚を覚えた。

 同国の先住民族は、ポルトガルの植民地時代の奴隷労働や、欧州から持ち込まれた病原菌などが原因で人口が激減、住む場所も限定された地域に追い込まれたという。
 その後、現代になって先住民族を保護する法律と官庁が作られた。先住民族は保護区という名目で各部族ごとに広大な土地を政府から保証され、その中で政府から生活保障を受けている。

 先住民族として生きてきた習慣・文化を尊重しながら現代文明との接点を慎重に探っている部族がある一方、様々な理由で現代文化を受け入れた部族もある。
 ただし、現代文化とうまく融和することができず、精神的な問題を抱えることになった先住民も多い。

 記者が訪問した保護区の先住民も、アルコール依存症などの問題を抱えている住民が少なくなかった。

 もともと、ブラジルの先住民には労働などの概念自体が希薄だといわれる。現代文明が入ってくる中で葛藤が起こるのも仕方ないのだろう。

 訪問中、一人の酔っぱらった先住民が話しかけてきた。「俺たちがどのように生きているか外に伝えてくれ」。彼の言葉は、今でも心に深く残っている。

(S)

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