2011年06月16日

本当は「イスラムの春」

エジプトから

 6月12日のエジプト紙に、イスラム教スーフィー派の人々によって「(8月の)ラマダン(断食月)が始まるまでに髭を伸ばそう」との呼び掛けが行われているとの記事が出た。

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 ムバラク前政権時代、顎髭を長く伸ばした人々は「過激なイスラム教徒」として目を付けられ、理由なしに警官に引っ張られたとの話を多く聞いたが、同政権の崩壊によって、取り締まりへの反動が一気に表面化したようだ。

 スーフィー教団は、神秘主義的な哲学を持つことから、過激なイメージがあり、取り締まりの対象とされていただけに、自由の訪れとともに宿願を主張し始めたようだ。

 一方、過激派の温床となり得るとして非合法化されてきた「ムスリム同胞団」は、ムバラク政権の崩壊によって、次期選挙で過半数の議席を獲得する可能性が指摘されるほど勢力を伸長、役所で陰の存在だった人々が日向へと出始めている。同僚らも、歩調を合わせて熱気に包まれているから驚きだ。

 イスラム教を批判するイスラム教徒は皆無なほど、イスラム教徒は独善的、排他的傾向が強く、他宗教を排斥しがちだ。コプト教などエジプトのキリスト教界は、極めて警戒を強めている。前政権は、キリスト教会の権利を保障してきただけに、ムスリム同胞団によるイスラム国家化傾向を懸念しているのだ。

 革命で自由と民主主義を求めた結果、イスラム教が台頭、イスラム化政策の推進により、思想や信教・言論の自由が剥奪された「アラブの冬」に逆戻りする可能性を懸念しているのだ。

 イスラム教徒は、民主主義国家よりもイスラム国家実現を望む深層心理を持っている。「アラブの春」は、実は「イスラムの春」にすぎないことになりかねない。

(S)

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