2011年08月01日

見殺しにされる外来患者

英国から

 2週間ほど前に、知人のご主人(75歳)が発作を起こして突然亡くなった。奥さんの話では、ご主人は以前に血管のどこかが梗塞気味だと診断されており、亡くなる2週間前にも急に気分が悪くなったらしい。日本であればすぐに病院に行って診断、治療してもらうべき状態だったと考えられるが、ここ英国ではそれができない。なぜか。

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 NHSは税金で賄われている公営医療サービスであり、英国内のほとんどの居住者が利用しているが、予約してから初診、治療を受けるのに長い日数がかかり、早期診断、早期治療には全く役立たないのが実情だ。

 政府の指針では、患者は初診から最高でも18週間(4カ月半)以内に治療を受けるべきだとされている。事故などの救急患者は別にして、普通の患者は長期間待たされることになる。知人のご主人も待機リストに入っていたが、手術を受けられないままに亡くなってしまった。

 長期間待たされるのは、無料であるために患者数が多いことが基本的理由だが、最近ではNHSの経営陣が財政難を理由に患者の治療開始を意図的に遅らせていると報道されている。経費削減のために治療や手術を控えており、患者がNHSでの治療を諦めて自腹を切って民間の病院に行くか、手遅れで亡くなることを内心願っているという。

 これでは、高額な民間医療費を払えない一般庶民の患者は見殺しにされていると言っても過言ではない。NHSの医療福祉制度には偽善的なところがある。

(G)

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sekai_no_1 at 14:11│Comments(0)TrackBack(0)ヨーロッパ 

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