2012年01月09日

繰り返される花火の悲劇

フィリピンから

 毎年のことながら、もう少しどうにかならないのかと思うことがある。フィリピンにおける新年の花火だ。今回の年末年始は約1000人が負傷し、子供を含む4人が死亡した。中には誰かが祝砲代わりに撃った銃の流れ弾に当たって死亡した気の毒な妊婦もいる。

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 フィリピンの年末に出回る花火は、日本のそれとは大きく趣が異なる。手持ち花火はほとんどなく、そのほとんどは打ち上げ花火や爆竹だ。それらは明らかに子供用ではなく、大きな爆音とそれを使用する際のスリルを追求したもので、これで遊ぶのはほとんどが大人たちだ。

 特に爆竹の類いは花火というより小さな爆弾といっても過言ではない代物で、これで手や指を吹き飛ばす輩が後を絶たない。このような代物は、違法に作られて流通しているものが多く、暴発したり不発だったりと事故を招く原因にもなっている。今年は「グッバイ・フィリピン」なる巨大な爆竹が流通していたが、これが原因で新年早々この世から本当にグッバイしてしまった人もいるのでしゃれにならない。

 このような花火を規制する動きは毎年のように出ているが、いつまでたってもそれが徹底されることはない。あの独裁で有名なマルコス政権ですら全面禁止に失敗したという逸話が残っているほどだ。

 これもフィリピンの文化なのだろうが、せめて小さい子供たちが年末年始に悲しい事故に巻き込まれないよう、周囲の大人や自治体が一層の努力をしてほしいところだ。

(F)

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sekai_no_1 at 10:09│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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