2012年02月20日

大統領は「蚊帳の外」

韓国から

 今年、韓国は20年に1度のダブル選挙イヤーだ。4年ごとの国会議員選挙(総選挙)と5年ごとの大統領選が“最小公倍数”で重なる。政界は慌ただしく動いており、嫌でも国民の関心が注がれる。しかし、その中でひときわ目立って「蚊帳の外」にいる人物がいる。李明博大統領だ。

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 再選がない韓国では残り任期1年となった時期、レームダック(死に体)化は歴代大統領も同じ運命をたどったが、李大統領の場合は「政治的価値が消滅した」(評論家)と言われるほど影が薄い。昨年あたりからの民心離れに加え、「親李派(李大統領に近い与党主流派)」や青瓦台(大統領府)側近の不正が相次ぎ、泣きっ面に蜂だ。与党は有力な大統領候補の朴槿恵氏を中心とする体制に“乗り換え”、李大統領と一線を画してしまった。

 知人の韓国人に普段から政治論議を交わす職場に通う人がいて、聞いてみると案の定「最近、MB(明博の頭文字)の話題はゼロ」だそうだ。

 国家元首なのに可哀相なくらい存在感がない。だが、国内での低評価が不思議、と言う外国報道機関の記者は少なくない。
 政治くささがなく、仕事師の顔を持ち
、「先進国入り」「国の格」などが口癖で、基本的には日本との未来志向を強調した。

 さて一方、北朝鮮。最高指導者だった金総書記は死してなお国民から「偉大なる」「敬愛する」と慕われ続けている。父親もそうだったし、クーデターさえ起きなければ息子もそうなることが「保障」されている。脱北者が「敵ながらあっぱれなヤツ」とボヤいていたが、個人的には同感だ。体制の善しあしを抜きにすれば、孤独な李大統領が金総書記を「うらやましい」と思う瞬間がないとも言い切れない(?)。

(U)

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sekai_no_1 at 12:59│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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