2012年03月05日

ふぐ中毒

タイから

 先月下旬、タイの漁船に乗り組んでいたミャンマー人の船員8人が船上でフグを食べ、2人が死亡した。調理担当の29歳のミャンマー人男性がフグと他の魚を一緒に調理し、毒にあたった。調理担当の男性と45歳の同僚男性が死亡した。

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 フグを食べるなんて、木こりが毒キノコを食べるのと同じで、海を知っている普通の船員がやることではない。

 多分、死亡した船員は海をそれほど知っていたわけではなかったのだろう。数年前、船員募集の裏話を元船員から聞いたことがある。彼はバンコク中央駅で月収5000バーツといういい働き口があるからと女性から声を掛けられた。

 これが疑似餌でリクルートし、奴隷船に2年間放り込むという新手の詐欺だった。インドネシアのスマトラ沖で操業しているマグロ漁船は通常約2年間は海に出たまま寄港することはない。食料や燃料の石油は、補給船に横付けして海上で行う。2年間というのはマグロ船そのものに、フジツボが付着しペンキがはがれて補修しなくてはならなくなるまでの期間だ。

 「労働時間は1日21時間。睡眠時間は3時間だけ」。そのわずかな睡眠時間さえも、マグロが暴れて網が破られれば、繕いの仕事をしなければならず削られることが少なからずあるという現代の奴隷船だ。

 この奴隷船にリクルートされるのは、海の素人が多い。海を知っている人ならば、この奴隷船がどれほど過酷なものか熟知しており、みすみす詐欺に引っ掛かることはないからだ。今回、フグを食べて死んだというのは、こうした形でリクルートされた海とは無縁の人だった可能性が高い。

(T)

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sekai_no_1 at 11:48│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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