2012年03月08日

「よい人」の基準

ロシアから

 長年外国に住む筆者は、「日本は、おそらく世界一善人が多い国だろう」と思う。ごくごく普通の日本人がモスクワに来ると、ロシア人から「すごくいい人だ」と思われる。なぜだろうか?

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 ロシアでは「よい人」の基準が違うのだ。ある日、エレベーターで、隣のおばさんと乗り合わせた。なんだか、とてもニコニコしている。

 そこで、「今日はなんだかうれしそうですね?」と聞いてみた。するとおばさんは、「家のコンセントがおかしくなったから、電気屋さんを呼んだのよ。そしたら、その電気屋さんがとてもいい人だったの」と言う。

 「きっちり修理してくれて、安かったのですか?」と聞き返す。するとおばさんは、こんなことを言った。

 「そうじゃないの。彼は、玄関で“靴を脱いだ”のよ!」。おばさんは、電気屋さんが「靴を脱いだ」ことで、彼は「よい人」と判断したのだ。

 ちなみに、ロシアはアメリカと違い、家の中を靴で歩き回らない。日本と同じく玄関で靴を脱ぎ、スリッパに履き替える。

 しかし、どういうわけか、「往診の医者」「電気修理屋」「トイレ修理屋」「水道修理屋」などは、靴を脱がずに土足で入ってくるケースが圧倒的に多い。

 そう、隣のおばさんは、電気屋が「靴を脱いだ」という一点で、今日一日幸せな気分でいられるのだ。翌日、今度は別の近所のおばさんと、エレベーターで乗り合わせた。普段はムッツリしているのに、その日はうれしさを隠せない様子。

 「幸せそうに見えますが、何かいいことがあったんですか?」と尋ねる。すると彼女は、「食品の宅配を頼んだのよ」と言った。「そしたら、宅配が“時間通りに”やってきたの!」

 「……」

(Y)

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sekai_no_1 at 09:49│Comments(0)TrackBack(0)ロシア 

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