2012年12月24日

地域主義解消はお預け

韓国から

 大統領選の取材応援で韓国に来た先輩記者とソウルのある小さな家庭料理店に入った時のこと。隣のテーブルで夫人と一緒にキムチ鍋をつついていた韓国人の中年男性が、帰省の切符を予約すると言って携帯電話を取り出した。行先は南西部・全羅道の順天。韓国高速鉄道(KTX)で翌日の座席を確保した。

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 通話を終え、男性が店の女主人に「大統領選は誰に入れますか」と尋ねると、今度は女主人が電話でKTXの座席を予約した。「住民票がある馬山(南東部・慶尚道)まで行くの。朴槿恵に入なくちゃ」と、わざと大声で独り言。男性は苦笑いしながらそそくさと店を出て行ってしまった。

 「嶺南」と呼ばれる慶尚道と「湖南」と呼ばれる全羅道は長年、政治的ライバル関係だった。特に嶺南出身の大統領が続き、湖南の人たちには経済開発から取り残されたという劣等感があった。口にこそ出さないが、女主人は男性が革新系の文在寅候補支持と見て、面白くないという様子がありありだった。

 長年、嶺南と湖南が対立してきたため、湖南出身の金大中大統領が当選して以降は、同地域への利益誘導もあった。ソウル市にある高速バスターミナルは、嶺南方面行きのターミナルが古い建物のままなのに、湖南方面の方は特級ホテルや大手デパートなどが並ぶ大型ショッピングモールの一角としてリモデリングされ、人の往来も多い。嶺南に対する「仕返しでは」と思ってしまうほどの格差だ。

 今回の選挙で嶺南・湖南の対立がどれくらい後退するか注目したが、結局、湖南では朴氏が10%程度しか獲得できず、地域主義解消はお預けとなった。

(U)

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sekai_no_1 at 13:16│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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