2013年02月25日

オペラを気楽に観賞

フランスから

 パリのオペラ座といえば、ミラノのスカラ座などと並ぶ世界的にステータスの高いオペラ劇場だ。当然、観賞しようと思えば、入場券は高額だし、服装も気にしなければならない。そのため、一般市民には高根の花で、特にお金のない若者には縁遠い。

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 そこでフランスで考え出されたのが、オペラを映画館で観賞するという手法だ。過去にも幾つかのオペラが映画化された例があるが、今回の試みは、有名なオペラ歌手が出演し、ミラノ・スカラ座などで上演された有名な演目を録画し観賞するというものだ。毎月演目が変えられ、フランス各地の映画館で上映され、好評を博している。
 無論、オペラ歌手の生の声は聞けないが、料金は安いし、服装も気にすることはない。観客も上流社会の人たちだけではないので気が楽ということもある。最近、オペラを映画館で観賞した友人のミカエルは「映画で見ると歌手の顔が大写しになったりするので、表情が読み取れて逆にいいね」と言っている。

 オペラ座の一番安い劇場観賞チケットでは、遠くに小さなオペラ歌手の姿が見えるだけ。しかも舞台の全てが見渡せない場合もある。さらには「狭い、暑い、怖い」の三拍子そろった劣悪の席もある。まさにオペラ座の怪人が出没しそうな場所とも言える。

 それに比べれば、映画館はどこの席に座っても、大画面で観られる上、劇場の客席からは近寄れない距離で観賞できる。さらには何カ月も前から予約する必要もない。そんな利点もあって、結構人気を博している。

 10ユーロでミラノ・スカラ座の一流オペラを観賞できるのは魅力だ。音響は多少劣るものの、大きなスクリーンで観るだけ迫力もあり、音楽に浸るのには十分な環境だ。

 さらに最近、パリ・ガルニエのオペラ座は、オペラ離れを防ぐために、実況中継もしている。その中継を全国の映画館やホールで放映する企画だ。

 今や高画質になった映像メディアを駆使して、斜陽になりつつあったオペラの復活の兆しというところだ。

(A)


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