2013年03月05日

道徳性問われる高官

韓国から

 首相や閣僚に指名された候補者たちが必ず通過しなければならない国会の人事聴聞会。候補者は議員たちから道徳性に問題がないか鋭く突っ込まれ、質問攻めに遭う。近年はテレビで生中継されることも多く「劇場化」している。知り合いの韓国人によれば「下手なドラマより痛快で面白い」そうだ。


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 何をもってして道徳性を測るかはだいたい決まっている。不動産投機、兵役逃れ、虚偽の転入届が定番の“3点セット”で、これに脱税や交通法規違反などが加わることもある。政府の高位高官たるものこれに背くこと許さん、というわけだが、これらが聴聞会で問題視されるのは要は引っ掛かる人が多いためだ。

 このほど発足した朴槿恵政権の閣僚たちの聴聞会が現在行われているが、案の定(?)いろいろ批判されている。

 最初に指名された首相候補は息子2人の兵役逃れ疑惑が発覚して聴聞会もせずに落馬した。経済的に苦しい家庭の子供に限定して支給されるはずの奨学金を娘が不正にもらっていたと、いぶかしがられた閣僚候補もいる。

 長く価格が右肩上がりを続けた不動産は全国民的な投機対象だったため、その結果、不正の温床にもなった。わが子かわいさのあまり、息子の兵役逃れや教育水準の高い地域への虚偽転入が後を絶たない。

 韓国滞在歴が長かった先輩記者は「国民の道徳レベルは高くないのに高位高官だけに厳しい物差しが当てられるのが問題」とみている。

 朴大統領の父、故朴正熙元大統領は著書「わが民族の行くべき道」で、韓国国民の欠点として「自律精神の欠如」「退廃した道徳」を挙げている。数十年前すでに看破していたとは驚きだが、娘が大統領になって同じ問題に直面するとはまさか思わなかっただろう。

(U)

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sekai_no_1 at 10:50│Comments(0)TrackBack(0)韓国・北朝鮮 

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