2013年03月25日

波紋呼ぶ女子大生の自殺

フィリピンから

学費が払えず停学になったことを苦に、薬物を飲み込んで自ら命を絶った。払えなかった学費は1万ペソ(約2万3000円)。彼女は勉強好きだったが、タクシー運転手として働く父親の収入だけでは、学費の捻出が難しかったようだ。学費の支払いが滞った彼女に大学側は、規則に従い停学処分を下した。その数日後、将来を悲観した彼女は自殺した。

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 彼女の死は、同じような境遇に置かれた学生たちの共感を呼び、大学当局への抗議活動に火が付いた。同大学の学生団体は、1週間の追悼を行う一方で、大学当局に学費に関する規則の緩和を求めた。この抗議の波は他の大学にも飛び火した。マニラ首都圏にあるフィリピン工科大学では、各種費用の値上げを予定している大学当局への抗議活動が過激化し、一部の学生が机や椅子などを燃やす場面もあった。

 この時期、フィリピンでは子供の学費に頭を悩ませる親が多い。そのため強盗などの犯罪が増え、治安が悪化する季節ともいわれている。それだけ子供の教育費が、一般庶民にとって大きな負担となっているということだ。

 好調といわれているフィリピン経済だが、その恩恵を得られない貧困層の方が圧倒的に多い。今回の激しい抗議活動は、苦しい立場に立たされている学生たちの実態を浮き彫りにしたものだ。国民の経済格差は、ますます広がっているように見える。

(F)

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sekai_no_1 at 11:53│Comments(0)TrackBack(0)アジア 

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